広告運用での新規集客の「赤字が怖い」の克服方法

 この記事では「「赤字が怖い」の克服方法」を紹介します。

 いきなり結論を言えば「数字を把握していない」ですが、これだけでは「数字って何?」「具体的に何をすればいいのか?」がわからないので、そこを具体的に解説します。

広告でみるべき2つの数字

 広告でみるべき数字はたった2つで、「CPA」「LTV」だけです。

 この2つの数字を知らない人もいると思うので簡単に説明すると、、、

CPA=顧客獲得単価

 CPAとは「Cost Per Action」の略で、アクションするのにかかったコストという意味で、例えば、公式LINEに集客をしているなら「公式LINE1登録あたりのコスト」です。

■ 計算式

かかったコスト÷集客数=CPA

例:3万円で公式LINEに20人登録があったとしたら、、、

30000円÷20=1500円

上のような計算式となり、CPAは1500円となります。

LTV=顧客生涯価値

 LTVとは「Life Time Value」となり、1人あたりのお客さんからの利益(概算を出す時には売上)です。

 計算式

過去の利益÷顧客数=LTV

例:過去の利益300万円で顧客数300人だったら、、、

300万円÷300人=1万円

▲ LTVは1万円となり、1人の顧客を獲得すると将来的に1万円の利益になると計算できます。

 わかりやすく言えば、CPAは集客の部分で、LTVの販売の部分で、その2つの数字を組み合わすと下のように費用対効果を計算できます。

自分の現状を知る方程式

 先ほどの2つの数字を組み合わせると、、、

LTV‐CPA=1人あたり利益

となり、例えば、LTVが1万円、CPAが1500円なら、、、

1万円-1500円=8500円

となり、1人あたりの利益は8500円で、1人集客すれば、将来的に8500円の利益が見込めるということです。

この方程式は広告以外にも使える

 この方程式は広告以外にも使うことができて、例えば、SNS集客の場合はこのようにCPAが計算できます。

例:インスタ集客の場合

 仮に、1カ月でインスタ運用にかかった時間を1日2時間(=月60時間)として、自分の時給を2000円だとすると、インスタ運用にかかった仮想コストは「月60時間×2000円=12万円」です。

 そして、LINE登録が月30件だとしたら、、、

12万円÷30件=4000円(=CPA)

 実際は、CPAが4000円と計算できます。

 自分の時間を「無料」だと考えることが多いですが、その価値観はお金を生まない行動を続けてしまうので、「仮に、自分の時間に時給をつけると、、、」を考えて、それでもすべき施策なのかを判断しないといけません。

「投資」の視点

 自分のビジネスはいろんな視点があって、その1つに「投資としてビジネスがあります。

 さっきの「CPA」と「LTV」は、言い換えれば「いくらで集客ができて、いくら利益が残るの?」って話です。

 「広告費がしっかり回収できるのか」ということで、この時のポイントは2点あります。

  • 回収できたかどうか
  • 回収できるのはいつなの

 例えば、1ヶ月で広告費が回収できるのであれば、どんどん広告をだすべきですが、例えば、回収が半年後だとしたら、その半年間は赤字の状態が続くということです。

 それ以降は利益になるので、悪くはないですが、一時的にお金が減るので、自分ならどれだけの期間を赤字を許容できるのかを把握しないといけません。

個人的経験:1年以内に回収できないことはほとんどない

 個人的な経験ですが、ちゃんと真面目にしていて、1年以内に回収ができなかったことはほとんどありません。

 参考程度としては、僕の目標は、2カ月での広告費の回収にしています。

 つまり、広告を出しても2カ月目にはその分が売上(利益)として返ってくる状態です。

赤字リスクを抑えた広告手順

 ここで「赤字が怖い」を克服しながら広告をスタートする具体的な手順を紹介します。

赤字リスクを抑えた広告手順
  1. 数字を把握する
  2. 1日300円の少額からはじめる
  3. 費用対効果が合うように改善する
  4. 広告費を増やす

1,数字を把握する

 1つ目は「現状の数字を把握する」で、数字は「CPA」と「LTV」です。

 おおまかにでも、なんとなくの数字の把握が大事なので簡易的な計算方法も紹介します。

CPAの簡易的な計算
  • 集客サイト:1カ月の掲載費÷1カ月の集客数

⇒ 例:50000円÷10人=5000円

  • 無料集客:1カ月の作業時間×想定時給÷1カ月の集客数

⇒ 例:月60時間×2000円÷30人=4000円

LTVの簡易的な計算
  • 過去1年間の売上÷過去1年間のLINE登録数

⇒ 例:300万円÷300人=1万円

 もし、これからビジネスを始める場合は、イメージでどんな数字を目指すのか?を考えるのもOKです。

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2,1日300円の少額からはじめる

 広告の赤字が怖い…でも、もし1日300円からスタートして、最大で1カ月1万円のリスクなら…?

 まずは、広告に慣れて、成果が出なかったら改善を繰り返すこともできます。

「金銭的リスク」を過剰に嫌う

 起業をスタートしたばかりで、まだお金がない状態だと「金銭的リスク」を過剰に嫌う傾向があります。

 具体的に言えば「1日300円を損する」「1日1時間を損する」だと、1日1時間の損を許容します。

 冷静に考えれば、1時間と300円なら1時間の方が価値が高そうですが、お金に希少性が効いてしまって、実際よりも時間を軽視する傾向にあります。

 感情的な部分ですが「金銭的リスク」を過剰に嫌う傾向があるという事実だけ理解しましょう。

3,費用対効果が合うように改善する

 小さい金額で広告をスタートしたら、費用対効果が合うようにするのが大事です。

 広告をスタートして初めなら「6カ月で回収する」というのが目標としてはわかりやすく、だんだんと期間を短く改善してくのがいいと思います。

費用対効果を改善するポイント

 費用対効果を改善するポイントは2点

  • CPAを小さくする(=安く集客する)
  • LTVを高める(=たくさん売上をだす)

 改善を繰り替えて、ここまででれば『売れるパターン』の完成で、広告を出しても計算ができるようになっているはず。

4,広告費を増やす

 最後は、計算ができる状態になったら広告費を増やして集客数を増やします。

 「売れるパターン」があれば、集客数と売上は比例するので、どんどん露出して集客数を高めるようにしましょう。

まとめ

 この記事では「「赤字が怖い」の克服方法」を紹介しました。

 赤字が怖い…というのは数字を正しく把握してないことがほとんどで、小さくスタートすることで改善を繰り返しながら費用対効果を改善していきましょう。

 一度、集客から販売まで「売れるパターン」が完成すれば、あとは集客数を増やすだけでどんどん売上も上がるので、それまでを根気強くいきましょう。