ビジネスをする時には自分のお店をアピールしないといけません。
でも、お店側が
- 「どのようなサービスがあるのか」
- 「他のお店とどう違うのか」
- 「お店を利用することでどのような効果が得られるのか」
を熱心に伝えてもお客さんは信じてくれてません…。
それは、販売者の「あなたの主観」で商品やサービスがアピールされているからです。
お客さんに「良さ」を語ってもらう
お客さんに商品・サービスの良さを信用してもらう一番の方法は「お客さん自身に人に自分の商品・サービスの良さを語ってもらうこと」です。
お客様の声を聞くことで、他のお客様もサービスに納得して、その言葉を信頼します。
代表的なのは「お客様の声・口コミ」で、きっとあなたも何か商品・サービスを買う時、お店に行くかどうか決める時に「お客様の声・口コミ」を見て判断した人がほとんどなはず…。
実際に、僕がサロン経営をしていた時にホットペッパーやエキテン・Eparkに掲載していましたが、来店する前にはお客様全員が「口コミ」を確認して来店をしていました。
お客さんが数あるお店やサービスの中からあなたのお店を選ぶ時、「他のお客様の声」は見過ごせないキーポイントで「お客様の声・口コミ」の攻略が集客施策になります。
「ビフォーアフター」と「お客様の声の違い」
特に、実店舗経営をしていると「お客様の声=ビフォーアフター」だと思っている人が多くいますが、この2つは役割が全然違います。
例えば、僕もしてたサロン経営なら下のような違いになります。
▼ お客様の声の例
▼ ビフォアフター画像の例
個人的に、この2つの役割は下のように分かれています。
■ 「お客様の声」
お客様が実感したサービスへの価値や効果(ベネフィット)、来店に至るまでの経緯(ストーリー)のこと
■ 「ビフォーアフター」の役割
施術実績や商品の質・効果の保証のこと
つまり、「あのお店に行ってみよう!」と思わせるのはお客様の声、「本当に効果あるのかな?」という不安を解消するのがビフォーアフター画像の役割になります。
お客さんの行動に沿って「お客様の声」と「ビフォアフター画像」を使い分けるなら、
- まず「お客様の声」を紹介することで『行ってみたい!』『施術を受けてみたい!』と思ってもらう
- 次に「ビフォアフター」の口コミや画像で『実績の保証』や『効果の保証』をする。
「お客様の声」で、これから施術するお客様の興味や関心を引き、施術する内容の効果を見せることでお客さんにとっての「施術する意味」「商品を購入する価値」を底上げすることができるのです。
このように「お客様の声」と「ビフォーアフター」を紹介するには、『理想的な順番』を守る必要があるのです。
「集客」では、ビフォーアフターよりお客様の声を重視する
お客さんに来店してもらうには、まず「お店に行ってみたい」と思わせないといけません。
そのために「自分の悩みがあのお店で解決する」と興味をひく必要があります。
メリットとベネフィットの違いなんて言いますが、サロンに通って施術を受けることでの、悩みが解決されて理想の未来をイメージさせないといけません。
人の根源的な欲求は全て人間関係があると言われています。
お客様がサロンに行く背景には、肌がキレイなことで「人に褒められたい」「憧れを感じてほしい」「人より優位になりたい」という目的があり、この欲求を満たすことができることを「お客様の声」で証明しないといけません。
〈どっちが魅力的なお客様の声?〉
1、すごく肌がキレイになりました!
2、肌がキレイになって、はじめて家族に肌を褒められました!
※ お客様の声は「効果+人間関係の改善」があると強い
効果的な集客をするためには、「肌をキレイにしたい!」という欲求の奥にある「綺麗になって褒められたい!」「綺麗な肌でもっと自分を好きになりたい!」といった、もっと本質的な欲求が隠れていることを理解しないといけません。
なぜ、お客様の声は信用されるのか?
「お客様の声」は信頼されるか?お客様の声は、心理学の専門的な言葉では「ウィンザー効果」といいます。
「ウィンザー効果とは?」
簡単に言えば、「当人からではなく、第三者からの意見だと信憑性が高くなる。」という効果です。
例として、2つのコピーを見比べてみると、、、
- スタッフが「効果あります!」と発信する
- お店のお客様の一人が「効果あります!」と発信する
どっちが信用されるのか一目瞭然。
僕もサロン経営していたのですが、スタッフの「効果があります!」という声よりも、やはりお客様に共感していただき、施術につながるきっかけになるのは1件の「お客様の声」でした。
“みんなも”は社会的証明になる
お客様の声は「社会的証明」にもなります。
2019年、タピオカがブームになりました。
タピオカとは黒くてもちもちした食感の食べ物で、SNSやニュースで取り上げられて、様々な飲食店でタピオカドリンクを出すようになったのは記憶に新しいですよね。
特にタピオカが好きというわけでも、甘いものが好きというわけでもないのに「一度飲んでみようかな」と思って飲んでみたという方も多いと思います。
このように、あなたは「周りのみんながそうしてるから、やってみた」ということはありませんか?
自分がしたいことではないのに「みんながしているから」という理由でしてしまう、大多数の人が「良い」といっているなら間違いないと思ってしまう心理効果を理解すると使えますね!
バンドワゴン効果を利用する
このように「みんなが言うなら自分もやってみよう」という状態が「私も!」「僕も!」と波のように広がっていくことを『バンドワゴン効果』と呼びます。
- 「昨日のあのお笑いTV番組観た?あの芸人面白いね。」
- 「最近出てきたあの新人歌手の曲聴いた?すごくいいよね。」
など、自分の周りの人が話していることをきっかけに、自分もそのことに興味を示し、実際にTV番組を観てみたり、曲を聴いてみたりしたことありますよね。
こうなると、あなたは『バンドワゴン効果』に乗ってしまっていることになるのです。
人間はものの価値や基準を設定するときに、自分1人の考えではなく、「他の人がどう思うか、考えるか、行動するのか」に依存しています。
他人が同じような言動や価値判断をすればするほど、私たちはその考えや行動を支持してしまい、絶対的に正しいと思い込んでしまう傾向があるのです。
このように自分の考えや行動が他人の評価によって変わってしまう現象を、『社会的証明の原理』といいます。
欲しいものを視覚化すると欲しくなる
人はイメージしたものを欲しいと感じるようにできています。…それが事実であろうが、作り物であろうが関係ありません。
例えば、恋愛ドラマをみるとキュンキュンして恋愛をしたくなったり、ホームドラマを見ると感動すると涙を流して、家族を大事にしようと思います。
しかし、事実としてドラマは「作り物」…つまり、イメージをしてしまえば、極論ですが作り物であっても感情が刺激されて行動したくなるのです。
「お客様の声」の最終的なゴールはドラマで感動するように「自分もこの効果がほしい!」と具体的なイメージをさせることです。
サロンでのお客さまの声の例をいくつか挙げてみると、、、
- 恋人に褒められたい人には、恋人に褒められた!というお客様の声を
- ママ友に褒められたい人には、ママ友に褒められた!というお客様の声を
- 肌が汚いと言われたことが悩みの人には、はじめて肌を褒められたというお客様の声を
それぞれ、お客様が最終的に求める結果を「お客様の声」によって出来る限りリアルにイメージできるようにすることで、「行ってみたくてたまらない」「頭から離れない」という状況を作り出すことができるのです。
NGの「お客様の声」の使い方
ここまで「お客様の声」の重要性を説明してきましたが、使い方によっては効果的でなくなる場合もあります。
先ほど説明した「ウィンザー効果」でもわかるように、『第三者の意見である』ということが何よりも大事になります。
つまり、お店の人が意図的に作ったようなお客様の声はあまり効果がありません。
■ NGのお客様の声の使い方
- 事業者側がテキストとして「お客様も喜んでくれました」のように文章化する。
- web上の文章で吹き出しを使って「30代女性」のように人が話している雰囲気にする。
アマゾンや楽天のようなお客さんが直接書き込めるタイプの「お客様の声」は、事業者が手を加えることができないので信憑性が高いです。
そのため、商品購入の決め手になっていることが多いことも納得できますね。
「お客様の声」を使う時には、いかにして「第三者の声」であると信じてもらうかということが大事なのです。
お客様の声の集め方と使い方のポイント
ここからは、効果的な「お客様の声」の使い方について紹介します。
これから僕がサロン経営しているときに実践していた方法ですが、お客様の声をどうとらえるのかで集め方が変わってきます。
多くの人は『お客様の声』をお客様のボランティア(おまけ)と考えています。つまり、「良かったら書いてくださいね」のような認識です。
でも、この記事で書いたように事業者にとって「お客様の声=集客ツール」になり、お客様の声の良し悪しで集客力が変わります。
なので、「お客様の声」は【仕入れる物】という認識をしてもらうのがオススメで、極端な話ですが、質の良いお客様の声が手に入るのであれば、お金を払ってもいい!という認識が大事になります。
ここからお客様の声のポイントを紹介します。
■ お客様の声のポイント
- 協力してくれた人に特典をつける
- お客様の声をもらう人を選ぶ
- 第三者が証言している見せ方をする
それぞれを簡単に紹介します。
① 協力してくれた人に特典をつける
最近では、「お客様の声」が重要な集客ツールの一つになっています。
例えば、実際の来店数が同じお店であっても
- 口コミ100件のサロン
- 口コミ5件のサロン
この2つがあったら、当然、「口コミ100件のサロン」が人気だと感じます。
しかし、口コミは当たり前のように書いてもらえるものではないので、口コミを書いてもらう仕組みが必要になります。
そこで簡単なのが特典です。例えば、、、
- モニターになってもらい口コミを書いてもらう
- 口コミを書いてもらうとクーポンを渡す など
特典がなくてもお客様の声が自然と増える状況だと問題ありませんが、そうでない場合には特典をつけて仕組みづくりをするのがオススメです。
② お客様の声をもらう人を選ぶ
「誰からお客さんの声をもらうか?」は意外と大事なポイントです。
僕のサロンでもありましたが、新規のお客さんに「お店のサービスやスタッフと合わなかったから悪い口コミを書かれた」という経験がある人は多いのではないでしょうか?
お客様の声や口コミは「良い口コミ」よりも「悪い口コミ」の方が、広がりやすく、見られます…。
お客さんも「気持ちよかった!」「効果あった!」って良い口コミはなかなか書いてくれませんが、少しでも不満があれば、すぐに口コミとして残します。
なので、できるだけ「良い口コミ」を集めるためには、自分のお店を好きでいてくれる人やお店のターゲットに近い人から口コミをもらうことが大事になります。
③ 第三者が証言している見せ方をする
最後は「見せ方」ですが、いかにお店が加工していないと思ってもらうかが重要になってきます。
ホットペッパーのように、お店が加工できない仕組みになっている場合は問題ないですが、お店でチラシやパンフレット、ホームページに載せる時には、お客さんが実際に残したと信じてもらう必要があります。
■ お客様の声を第三者の声と信じてもらう工夫
- 事業者の手が加わらない仕組みになっている(amazon・ホットペッパーの口コミ)
- 顔出しで口コミをしてもらう
- 口コミをテキストではなく、スクショ(画像)や手書きにする
- お客様の背景情報などでストーリー調にする など
このように、小さな工夫で「お客様の声」の効果を最大にすることができるのです。
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